2025/10/15

CEATEC 2025で「Society 5.0」を支える省エネ型コンテナデータセンター、電源・冷却・スマート製造ソリューションを発表

2025年10月14日 東京 – パワーマネジメントとスマートグリーンソリューションのリーダーであるデルタ電子株式会社(日本法人、以下デルタ)は、CEATEC 2025にて、日本の国家施策「Society 5.0」を支える最適なインフラを発表しました。展示の中心は、NVIDIA MGXプラットフォーム向けのデルタのラックとデルタの80kW液冷-空冷分配ユニットを統合し、エッジAIデータセンターにおける省エネルギーを推進する新しいAIコンテナ型データセンターソリューションです。また、DIATwin仮想機開発プラットフォーム、NVIDIA Omniverse、NVIDIA Isaac Simに対応したAIベースのスマート製造向けデジタルツインのライブデモも大きな注目を集めています。


デルタ(日本法人)代表取締役社長の華健豪(Kengo Ka)は次のように述べています:「デルタが長年培ってきた電源・熱管理やスマート製造分野でのリーダーシップは、日本の『Society 5.0』を支えるAI、デジタル化、エネルギー貯蔵の実現に不可欠です。当社のコンテナ型データセンターソリューションは、日本全国のデータセンター運用を支え、UPSは熊本のテクノロジー企業に高効率かつ信頼性の高い電力を供給しています。また、省エネシステムの提供にとどまらず、電子機器メーカーを中心にカーボンニュートラル実現の課題解決を支援するESGソリューションプロバイダーとして急速に事業を拡大しています。今回のCEATECを通じて主要なお客様やパートナーとの協力をさらに強化し、日本の持続可能な未来を加速していきたいと考えています。」


【AIエッジコンピューティング向けコンテナ型データセンター】

AIエッジコンピューティングの急速な普及に対応するため、デルタはプレハブ型AIコンテナデータセンターを展示しています。このソリューションは、迅速な導入、柔軟な拡張性、高い信頼性、外部の過酷な環境からの隔離を実現し、通信事業者、企業、エッジコンピューティング拠点がAIアプリケーションの展開を加速することを支援します。

本ソリューションには、NVIDIA MGXプラットフォーム向けのデルタのラック、コールド・ホット両方のクーラントマニホールド、1400Aバスバー、800Gデータセンタースイッチ、33kW電源供給シェルフおよびバッテリーバックアップシェルフが組み込まれ、高性能なインフラを構築します。冷却面では、80kVA液対空クーラント分配装置(CDU)を採用しており、従来の配管設計を簡素化し、コンテナ型データセンターにシームレスに導入できます。これにより、低PUEの高効率な液冷アーキテクチャを実現します。

また、先進的なSiC MOSFET技術を搭載したDPH Gen3 625kVA UPSも展示しています。最大97.5%のAC-AC効率を実現し、壁掛け設置に対応する設計により省スペースを実現、1平方メートルあたり最大1,250kWを提供可能です。コンパクトでエネルギー効率の高い設計により、大規模データセンターの電源バックアップに最適です。

さらに、1台で最大1,500kWの冷却能力を提供できる1,500kW液対液クーラント分配装置(CDU)も出展しています。これは複数の高密度AIラックをサポートでき、増大し続けるAIコンピューティングのワークロードに伴う厳しい熱管理要件を満たします。

電源管理、熱管理、システムインテグレーションにおける豊富な実績を持つデルタは、クラウドデータセンターからエッジコンピューティング環境に至るまで、グローバルなAIアプリケーションに包括的なソリューションを提供し続けています。


【新設・レトロフィットデータセンター向けの包括的な液冷・空冷ソリューション】

高効率な電源・熱管理ソリューションのグローバルリーダーとして、売上高の8%以上を研究開発に投資しているデルタは、CEATEC 2025において、新設および既存改修のAI駆動型データセンターが直面する深刻な熱課題に対応する包括的な液冷・空冷ソリューションを展示します。
液冷ポートフォリオには、NVIDIA GB300 NVL72プラットフォーム向けの最新コールドプレートや、NVIDIA GB300 NVL72ラック用に設計された新しい140kW 4U液対液インラックCDU(クーラント分配装置)が含まれています。さらに、次世代AIチップ向けの250kW 6U液対液モデルや、空冷データセンターから液冷運用への移行に最適な25kW 20U液対空インラックCDU(高効率熱交換器内蔵)も展示されます。
また、基板レベルから設備レベルに至る先進的な空冷ポートフォリオも紹介されており、AIスイッチ向けの新しい870W EVAC熱モジュール、高効率なDCラックファンやEC施設ファンシリーズなどが含まれています。


【スマート製造ソリューション】

AIとスマート製造技術を融合し、製品設計から製造に至るプロセスを効率化するソリューションも展示しています。DIATwin仮想機開発プラットフォームや生産ライン管理システム「Line Manager」により、開発期間を最大20%短縮し、95%以上のシミュレーション精度を実現します。

さらに、NVIDIA Omniverseのライブラリとフレームワークを活用することで、協働ロボットを本番導入前にデジタルツイン上でシミュレーションおよびテストすることができます。物流業界向けには、DIAWMS倉庫管理システムをはじめ、PLC、HMI、ACモータードライブ、ToFカメラ、産業用電源などを含むトータルソリューションを展示しています。


【展示概要】

CEATEC 2025は10月14日~17日、幕張メッセにて開催。デルタは 1H006ブース にて展示を行い、Economist Impactがデルタ協賛で実施した「グローバルAIサステナビリティ調査」の知見も紹介します。

メディア関係者、顧客、パートナー、一般来場者を歓迎し、日本における持続可能なAIエコシステムの共創を目指します。


【デルタグループについて】

デルタは1971年に創業、台湾証券取引所(コード:2308)に上場するスイッチング電源および熱管理製品のグローバルリーダーです。さらに、産業オートメーション、ビルオートメーション、通信電源、データセンターインフラ、EV充電、再生可能エネルギー、蓄電池、ディスプレイなどの分野において、IoTを活用した省エネ型スマートシステムとソリューションを展開し、スマート製造や持続可能な都市の発展を支えています。

企業ミッション「より良い明日のために、革新的かつクリーンで高効率なソリューションを提供する」に基づき、デルタは高効率パワーエレクトロニクスのコア技術と、ESGを組み込んだ事業モデルを活かし、気候変動をはじめとする地球規模の環境課題に取り組んでいます。現在、世界5大陸、約200拠点にわたる営業所、研究開発センター、生産拠点を通じてグローバルに事業を展開しています。

デルタはその歴史の中で、事業成果、革新的技術、そしてESGへの取り組みにおいて、数々の国際的な賞や評価を受けてきました。2011年以来14年連続で、ダウ・ジョーンズ・サステナビリティ™・インデックス(旧DJSI World Index)の「ワールド・ベスト・イン・クラス・インデックス」に選定。さらに、気候変動対策や水資源保護への大きな貢献が評価され、CDPの「ダブルAリスト」に4度選出されています。また、持続可能なバリューチェーンの構築に向けた継続的な取り組みにより、8年連続で「サプライヤー・エンゲージメント・リーダー」に選ばれています。

ニュースソース:デルタ電子株式会社