2026/10/14

デルタ電子、アルプスアルパインと工場拠点のエネルギーマネジメント高度化・脱炭素化の推進に向けた協業を開始
中国・無錫アルプスで29件の省エネ施策を特定、短期12施策で年間約4,370MWhの削減を見込む~無錫アルプスを脱炭素モデル工場とし、日本を含むグローバル拠点への展開を推進~

デルタ電子株式会社(本社:東京都港区、代表取締役社長:華 健豪、以下「デルタ電子」)は、アルプスアルパイン株式会社(本社:東京都大田区、代表取締役社長:泉 英男、以下「アルプスアルパイン」)と、アルプスアルパイングループのグローバル工場拠点におけるエネルギーマネジメントの高度化および脱炭素化の推進に向けた協業を開始しました。

本協業では、無錫アルプス電子有限公司(以下、無錫アルプス)(无锡阿尔卑斯电子有限公司)を先行拠点として、省エネ診断および共創エネルギーワークショップを実施し、29件の省エネルギー施策を特定しました。このうち、2026年度中に着手可能な12件の施策について、アルプスアルパインとデルタ電子が協働して実行を進めます。12件すべてを実施した場合、年間約4,370MWhのエネルギー使用量削減を見込んでいます。

今後は、省エネルギー施策の実行とエネルギーマネジメントプラットフォーム「EnergiQ」の活用を通じて、無錫アルプスを脱炭素モデル工場とすることを目指します。さらに、2026年度中に日本国内の工場でも省エネ診断および共創エネルギーワークショップを実施し、グローバル拠点への展開を推進します。


【協業の背景】

近年、エネルギーコストの上昇や脱炭素化への要求の高まりに加え、サプライチェーン全体での温室効果ガス排出量削減が求められるなど、製造業を取り巻く環境は大きく変化しています。

こうした中、アルプスアルパインでは、省エネルギーおよびエネルギー効率の向上を重要な経営課題と位置付け、グローバル工場拠点における継続的な改善活動と、データを活用したエネルギーマネジメント体制の構築を推進しています。

一方、デルタ電子は、自社工場における省エネルギーや再生可能エネルギーの活用などを通じて脱炭素化を推進し、PAS 2060に基づくカーボンニュートラル認証の取得を実現してきました。また、これらの取り組みで培った経験やノウハウをグローバル拠点へ展開しています。

本協業では、デルタ電子が自社工場で培った脱炭素化の実践経験と、エネルギーマネジメント技術、コンサルティングを組み合わせ、アルプスアルパインの工場における省エネルギー施策の特定から実行、効果の可視化、継続的な改善までを支援します。


【無錫アルプスにおけるPoCの取り組み】

本協業では、無錫アルプスを概念実証(PoC)の先行拠点と位置付け、省エネルギー施策の実行とエネルギーマネジメントの高度化を通じて、他拠点への展開を見据えたモデル工場の構築を進めます。

フェーズ1「事前調査」

デルタ電子は、アルプスアルパインの中国工場を対象に、エネルギーデータおよび設備情報を調査し、省エネルギーの可能性を検討しました。その結果、PoCの先行拠点として無錫アルプスを選定しました。

フェーズ2「省エネ診断・共創エネルギーワークショップ」

デルタ電子は、無錫アルプスの工場において省エネ診断および共創エネルギーワークショップを実施しました。工場現場の視察(ウォークスルー)や設備・運用状況の分析を通じて、既存の省エネルギー施策の実施状況を確認するとともに、アルプスアルパインの現場担当者とともに、さらなる改善に向けた施策を検討しました。

その結果、無錫アルプスの工場において29件の省エネルギー施策を特定しました。29件すべてを実施した場合、年間エネルギー使用量の約17%に相当する約16,031MWhの省エネルギー効果と、年間約7,000トンのCO₂排出量削減が期待されます。

さらに、各施策の省エネルギー効果、投資回収期間、技術的な実現可能性などを整理し、実行に向けた優先順位とロードマップを策定しました。

また、エネルギー使用実態の可視化やKPIの設計に加え、既存のSCADAシステムおよびIT/OT環境を分析し、今後のエネルギーデータ統合とエネルギーマネジメント高度化に向けたシステム構成の検討を進めています。

フェーズ3「エネルギーマネジメントプラットフォームの導入」

無錫アルプスでは、エネルギーデータの可視化と一元管理を実現するため、デルタ電子が提供するエネルギーマネジメントプラットフォーム「EnergiQ」の導入検討を進めます。

「EnergiQ」は、エネルギー使用量やエネルギー効率に関するKPIのモニタリング、省エネルギー施策の実施状況および削減効果の追跡・管理を支援するプラットフォームです。

これにより、エネルギーデータの可視化にとどまらず、現場担当者から経営層までが共通の指標に基づいて改善状況を把握し、継続的な省エネルギー活動や投資判断につなげる仕組みの構築を目指します。

フェーズ4「省エネルギー施策の実行」

フェーズ2で特定した29件の省エネルギー施策について、実行可能性や投資回収期間などを踏まえ、段階的に実行を進めます。

このうち、2026年度中に着手可能な12件を短期施策として選定し、無錫アルプスの現場担当者とデルタ電子が協働して実行を推進します。

12件すべてを実施した場合、年間約4,370MWhのエネルギー使用量削減を見込んでいます。

両社は、施策の提案にとどまらず、現場での実行と効果の検証までを一体的に進めることで、無錫アルプスの工場における脱炭素化を着実に推進していきます。


【無錫アルプスを脱炭素モデル工場とし、日本・グローバル拠点へ展開】

アルプスアルパインは、本協業を通じて、無錫アルプスをグローバル拠点の脱炭素化を推進するモデル工場とすることを目指します。

省エネルギー施策の実行とエネルギーマネジメントの高度化を通じて、現場担当者が主体的に改善活動を推進し、その成果を共通のKPIに基づいて継続的に管理・評価できる仕組みを構築します。

さらに、無錫アルプスで得られた成果やノウハウを他拠点へ展開し、グローバルでの脱炭素活動の加速につなげます。
その第一歩として、2026年度中にアルプスアルパインの日本国内工場においても、省エネ診断および共創エネルギーワークショップを実施することで合意しました。

両社は、無錫アルプスで培った取り組みを日本国内の工場にも展開し、各拠点の状況に応じた省エネルギー施策の特定と実行を推進していきます。


【今後の展望】

デルタ電子は、自社のグローバル工場拠点で培ったエネルギーマネジメントおよび省エネルギー推進の経験・ノウハウを活用し、同様の課題を抱える製造業の企業に対して、エネルギーデータの可視化から省エネルギー施策の実行、効果検証までを一貫して支援していきます。

今後も、製造業のGX・脱炭素化の推進を通じて、持続可能な社会の実現に貢献してまいります。

 

ニュースソース:デルタ電子株式会社